これも作戦?!複数志願選抜を利用した逆転現象|兵庫県公立高校入試情報

 

こんにちは。

今回は2019年度兵庫県公立高校の一般入試における少し変わった珍事をご紹介させていただきます。

今回の記事を読んでいただくにあたり、兵庫県公立高校一般入試の複数志願選抜と加算点についてご存じでない方は以下のコンテンツで詳しく説明しておりますので、よければご覧ください。

【関連記事】

公立高校も2つ受験可能?|兵庫県公立入試の複数志願選抜について
ここでは兵庫県の公立高校の複数志願選抜について解説しています。兵庫県の公立高校の一般入試は、1校のみの受験というのが通常なのですが複数志願選抜という事実上2校受験できるシステムが存在します。以下で詳しく解説していきます。複数志願選抜とは?そ
ついに変更!「志願変更」の見直しについて|兵庫県公立高校入試情報
こんにちは。今回は兵庫県公立高校一般入試における「志願変更」の変更点についてご紹介したいと思います。今回の記事に関連する内容として、「単独選抜・複数選抜」これまでの「志願変更」については過去の記事で詳しくご紹介しております。関連記事:志望校

『志願変更』で起こった2019年度の珍事

2019年度の兵庫県一般入試の志願変更期間中に普段あまり見られない現象が起こりました。

兵庫県教育委員会HPより引用

第二学区の市立西宮高校で志願変更者が0名から13名に増えたのです。

これがなぜそんなにも珍しいのか?ということですが、まず第二学区で一番偏差値の高い公立高校は市立西宮高校です。

複数志願選抜の性質上、第二志望で出願する高校よりも偏差値の低いところで出願するのが一般的です。加算点がない状態で第一志望で受験している受験生と勝負しなければならないのですから基本的に第一志望で志願する高校よりも、偏差値を下げて第二志望の高校は出願します。

それなのに2019年度は第二学区偏差値トップの市立西宮高校に志願変更者が13名も出たのはなぜなのでしょうか?

そのカラクリは以下の通りです。

第一志望の志願者数が・・・

兵庫県教育委員会HPより引用

上記表は2019年度第二学区の第一志望での志願者数です。赤枠内をご覧いただくわかると思いますが、第一志願者数が市立西宮高校はこの年には募集定員に達していなかったのです。

つまり、複数志願選抜での出願者が0名だった市立西宮高校受験者は事実上合格が確定していたわけです。

ちなみに第一志望者の志願者数の倍率が1.0倍以下でも複数志願での出願者が定員募集人数を超える状態であれば、必ず合格するとは言い切れません。

【関連記事】

ラッキー!?倍率1.0倍以下の落とし穴|兵庫県公立高校入試情報
こんにちは。さて、今回は兵庫県公立高校の一般入試において倍率1.0倍以下の場合の合否について説明していきたいと思います。2017年度の受験者数を例に記事を書いています。2017年度の倍率1.0倍以下の高校2017年度の兵庫県公立高校の倍率が

このあたりのお話も上記コンテンツで詳しくご紹介しております。

ここからは推測ですが・・・

ここからは推測ですが、第二志望を変更した受験生はこのように考えたのではないでしょうか。


①市立西宮高校の第二志願者数は0名。

②市立西宮高校の第一志願者数は232名。つまり残り8名は無条件で合格ができる。

③第二志望を市立西宮高校に変更しよう。

④もし複数志願者数が8名を超えれば・・・

当日の一般入試は第一志願の高校に合格できるように。

⑤もし複数志願者数が8名以内なら・・・

第一志願の高校には合格しない程度に当日の試験は解こう。


という作戦だったのではないでしょうか?

少し複数志願選抜本来の意図とは異なるのかもしれませんが、これも一つの方法ですし複数志願選抜の利点を最大限に生かした方法だと言えると思います。

毎年、各学区の偏差値トップ校のどこかで第二志望で出願している受験生が若干名存在するのですが、これはこのような倍率1.0倍を切った時のことを想定して出願しているのかなと思いました。

本来であれば第二志望で第一志望の高校より偏差値が高いところで出願するのは無謀なことですからね。

もちろん基礎学力がある上でのこととなりますが、やはり合否は出願者数にも依存するところがあります。中3になると学校で進路希望調査が実施されますので、事前にライバルがどれくらいいるのかを把握しておくのもいいかと思います。

市立西宮高校の合格者はどうなったか?

合格者状況が発表されてから記事を追加しています。

さて、市立西宮高校の合格者はどうなったかというと240名の募集人数に対し、235名の生徒が合格という結果になりました。

つまり、3名の生徒が複数志願選抜(第二志望)での合格者であったということになります。募集定員未満なので、複数志願で市立西宮高校を志願した生徒13名のうち、10名は第一志望の高校で合格していると推測できます。

第二学区に限らず各学区の偏差値トップ高は、2019年度は倍率が低かったです。来年度以降どうなるかわかりませんが、2020年度は少し倍率が上がるかもしれませんね。

合格発表を待ちましょう

2019年度の合格発表まで少し時間があります。

この2019年度市立西宮高校の合格者が何名になるのかとても気になります。

また、発表され次第こちらの記事も更新したいと思います。

最後になりましたが、受験生の皆さんお疲れさまでした。

2019年度合格者状況はこちら↓↓

2019年度兵庫県公立高校入学者選抜合格状況|兵庫県公立高校入試情報
こんにちは。兵庫県教育委員会より2019年度/平成31年度の兵庫県公立高校合格者状況が発表されました。>>>平成31年度兵庫県公立高等学校入学者選抜合格状況(全日制 3月19日)2019年度は工業科・農業科の人気が低かった?2019年度の充

コメント

タイトルとURLをコピーしました