こんにちは。今回はその絶対評価と相対評価について説明していきたいと思います。
絶対評価と相対評価
まずは、近年の評価の仕方についてご説明していきたいと思います。これは兵庫県のみに関わらず、全国の公立学校において採用されている評価方法です。(全国津々浦々存在する私立の学校まではわかりませんが・・・)
2002年度施行の学習指導要領において、総合的な学習の時間の実施や、教科における成績の評価方法が、それまでの相対評価から絶対評価に変更されるなど、様々な改定が行われた。これにあわせ、多くの学校では通知表の様式の変更を行うなどの混乱が生じた。
Wikipediaより引用
上記にあるように、2002年度より学習指導要領に変更があり評価方法が相対評価から絶対評価に変更されています。ん?どういうこと?となりますね。まず、相対評価と絶対評価の説明からしていきたいと思います。
相対評価とはある母体において順位を確定させ、ある一定の割合において順番に評価を付けていくというものです。
具体的に説明したいと思います。かつての兵庫県公立中学校においては5段階評価を以下の様に割り振りしていました。(おそらく他県の公立中学校も同様だと思います)
上位から順に
12.5%以内 → 5
12.5~25%以内 → 4
25~75%以内 → 3
75~87.5%以内 → 2
87.5~100% → 1
という割合で成績が付けられていました。例えば100人の生徒がいれば、上位12位までの生徒が5、13位~25位までの生徒が4・・・、という感じで成績が付けられていたわけです。つまり、成績が相対的に付けられているため必ずその母体内において成績が5から1まで割り振られて付けられていたことになります。(成績1は生徒のやる気を失ってしまうため、通知表では2、調査書では1と明記していたという説もある)これが相対評価です。
一方、絶対評価はというと、極端な話全員が5を取るという可能性もあるということです。例えば、評価として『5』を取る生徒の基準が定期テスト90点以上(今回はわかりやすくこれだけ)だったとします。するとその基準を超えた生徒が仮に100人中95人存在するとすれば、その生徒たちは全員評価は『5』ということになります。
公立学校で通知表評価方法が相対評価から絶対評価に変更されたことにより、評価がまちまちとなった。そのため、評価のインフレ(1が少なく5が多い。例えば千葉県は、相対評価時に比べ5の割合は3倍となった)や、評価と生徒の学力とが一致しない状況が発生するようになった。さらに、学校や地域によっても評価の平均値は異なり、評価の格差が生じるようになった(学校によって、評価平均が1違うことも)。言ってしまえば「今の通知表では、親は子どもの学力を把握できない。要するに、学校や教師は説明責任を果たしていないということだ」といった状況となっている。
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