【テスト対策】枕草子(第一段)の現代語訳とワンポイント|兵庫県公立高校入試情報

こんにちは。今回は定期テスト対策ということで、「枕草子」の原文・現代語訳をご紹介しておきたいと思います。

入試問題にテキストで学習する古文は出題されていません

古文は、定期テストレベルは点数が稼げる分野です。というのも、中学生レベルでは事細かな文法的な問題はまだ範囲外なので出題されない(はず)ということと、出題される個所がだいたい同じだからです。

逆に言えば、定期テストで範囲になれば点数を落としてはいけない単元です。

現代語訳と現代仮名遣いの違いは大丈夫?

出題された問題で勘違いしないように先に説明をしておきます。

現代語訳と現代仮名遣いを勘違いしないようにしてくださいね。


「例」 やうやう

①現代語訳せよ → だんだん

②現代仮名遣いに直せ → ようよう


現代語訳は、文字通り現代の意味を答える問題です。「apple」を『りんご』と答えるようなものです。一方、現代仮名遣いというのは、現代の読みに当てはまる仮名で書こうという問題です。「apple」を『アップル』を答えるようなものでしょうか。

問題を見間違えることもあるので、注意しましょう。


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『枕草子』第一段 原文と現代語訳

太字は原文、赤字は現代語訳です。また、現代語訳は、一例です。そのままテストで書き写し減点されても責任は負いかねます。


春はあけぼの。

春は明け方(が趣があっていい)。

 

やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

だんだんと白くなっていく山際が少し明るくなって、紫がかってた雲が横に長くたなびいている(のが趣があって良い)。

 

夏は夜。

夏は夜(が趣があっていい)。

 

月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。

月が(出ている頃)は言うまでもなく(良いし)、(月が出ていない)闇の頃も、蛍が多く飛び交っている(のも趣があって良い)。

 

また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光て行くもをかし。

また、一匹二匹(の蛍が)、ぼんやりと光って飛んでいくのも趣があって良い。

 

雨など降るもをかし。

雨が降っているのも趣があって良い。 

 

秋は夕暮れ。

秋は夕暮れ(が趣があって良い)

 

夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。

夕日が差して山の端にとても近づいた頃に、烏が寝床へ行こうと、三羽四羽、二羽三羽と急いで飛んでいるのはしみじみと感じるものがある。

 

まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。

まして、雁などが列を作っているのが、とても小さく見えるのはとても趣があって良い。

 

日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。

日が沈んて、風の音や虫の鳴き声が(聞こえてくるのは)言うまでもなく(良い)。

 

冬はつとめて。

冬は早朝が(趣があって良い)。

 

雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。

雪が降っている頃は言うまでもなく(良く)、霜がとても白く、またそうでなくてもとても寒い時に、火などを急いでおこして、炭を持って(廊下を)通る様子も、とてもふさわしい。

 

昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。

昼になって、(寒さが)段々と緩んでいくと、火桶の火が、白くなり灰ばかりになっているのは、好ましくない。

『枕草子』補足事項

①『枕草子』の作者は誰か?

②『枕草子』の成立はいつか?

③『枕草子』のジャンルは何か?

 

これらも答えられるようにしておきましょう。定期テストの問題としては定番だと思います。

 

①清少納言

②平安時代中期

③随筆

 

学習する際ご活用いただければ幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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