ここでは兵庫県の公立高校の複数志願選抜について解説しています。
兵庫県の公立高校の一般入試は、1校のみの受験というのが通常なのですが複数志願選抜という事実上2校受験できるシステムが存在します。以下で詳しく解説していきます。
複数志願選抜とは?
その名の通り複数志願選抜とは、公立高校を複数志願(受験)できるシステムのことです。第一志望と第二志望と2校受験することが可能なシステムです。
▽加算点というものが存在する
加算点とは、内申点に加算して与えられる点数のことを指します。これは各学区ごとに違いがありますが、必ず大なり小なり存在します。ただ、これが与えられるのは第一志望の高校のみとなっています。これだけの説明ではよくわからないと思うので具体的に説明していきます。
まずは、各学区の加算点についてまとめました。
■第一学区(神戸第一・第二・第三学区、芦屋、淡路) →25点
■第二学区(西宮、尼崎、宝塚、伊丹、丹有) →20点
■第三学区(明石、加印、北播) →25点
■第四学区(姫路・福崎、西播) →30点
■第五学区(北但、南但) →30点
以上のように第一志望に加算される点数は20点~30点であることがわかります。たかだか20点や30点でしょ?と考えてはいけません。当日の試験で換算すれば、40点~60点分に相当することになります。(当日の試験は獲得した点数の二分の一で計算されるため)もちろん第一志望で出している生徒全員にこの加算点が加えられた状態で合否を判断するので、第一志望でのメリットはあまりないと考えます。
ポイントは第二志望の高校が加算点なしでも合格するのかどうかということが肝になってきます。
兵庫県の公立高校の一般入試を受験する際に偏差値の高い高校を第二志望を出す生徒はまずいません。(しても意味がないですからね)
第二志望の高校を決めるときは、内申点と実力テストの5計の一番得点の低いものを足して合格ラインに到達するかどうかで判断するのがベターだと思います。
いわゆるおさえという形で受験する高校で落ちてしまっては意味がないですからね。
(例)A君は第一志望に●●高校を、第二志望で■■高校を受験することにしたとします。A君の内申点は200点でした。加算点は20点の地域です。
●●高校 合格ライン 360点
■■高校 合格ライン 310点(第二志望で出願の場合は330点)
①当日のA君の5計 300点の場合
内申点200点 ₊ 試験300点÷2 ₊ 加算点20点 = 370点
●●高校合格となります。もちろん■■高校も合格ラインに達してますが、●●高校で合格が出ていますので、■■高校は関係ありません。
②当日のA君の5計 270点の場合
内申点200点 ₊ 試験270点÷2 ₊ 加算点20点 = 355点
●●高校は理論上合格ラインに到達していないため不合格になる可能性が高いです。仮に不合格だった場合は第二志望の合否の判断にまわります。
内申点200点 ₊ 試験270点÷2 = 335点 (加算点は第二志望なのでなし)
となり、加算点がない状態でも合格ラインである330点を超えているので、おそらく合格するだろうという判断になります。
もちろん受験というのはその時の点数の起伏で合格ラインというものは多少前後しています。ただ、受験する全ての生徒が内申点と実力テストの5計、それに加算点を加えた状態で合格ラインとされる点数を超えるかどうかで判断しています。多少リスクを背負ってでも第一志望で勝負するのか、安全に合格できる高校で受験をするのかは自分を含めたご家族で相談して決めるのがベストでしょう。
以上、兵庫県の公立高校複数志願選抜についてでした。
少しでもお役に立てれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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